所長室

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所長からの御挨拶(2009.4)

 ホームページ「服薬ケア研究所」をご訪問くださいまして、どうもありがとうございます。

 1999年に服薬ケア研究所を法人として立ち上げて、今年は満10年を迎えます。この10年間、私とこの服薬ケア研究所が仕事を続けてくることができましたのも、ひとえにご縁があって出会うことのできた多くの方々のお力添えと、服薬ケアにご賛同くださる日本全国の多くの薬剤師の皆様のおかげと、深く感謝いたします。

 この10年間に、講演や講義などでお会いし、私の話を聞いてくださった薬剤師の方は、のべにすれば何千、もしかすると万の単位に登るかも知れません。その場その場は精一杯努力してきたつもりではおりますが、一歩引いて日本の薬剤師の世界全体を眺めてみますと、私の力不足を痛感せずにはいられません。

 この間、全国各地で行った講演のテーマとしては、POS関連のものが多かったため、「POSの薬剤師への正しい普及」という服薬ケアの大きな目標の一つにおいては、多少の成果は挙げられたのかなとも思いますが、薬剤師の現状を広く眺めてみますと、服薬ケアの目指す薬剤師の“あたりまえ”が、だれもが認める“あたりまえ”になったとは、「まだまだ言えないな」というのが正直なところです。これからも「決してあきらめない」という基本姿勢を貫き、全国を行脚して“薬剤師のあるべき姿”を訴え続けなければならないと、決意を新たにするところです。

 もちろん、個性の違いや、考え方の違いは、あってあたりまえであり、誰もが全く同じ薬剤師像を目指す必要はありません。私の願うことはそういうことではなくて、それぞれの薬剤師が、自分自身の信念と良心に基づいて、「真の意味で患者さんのための」医療を提供して行こうと努力する世界です。それぞれの薬剤師が、それぞれの個性に基づいて「薬剤師の担うべき医療」を追求し続け、その結果具体的に患者さんの役に立ち、患者さんから喜ばれ、広く国民から信頼される医療者として認識される世界です。そのような世界を実際に作り上げて行きたいというのが、私の願いなのです。

 それを常々「薬剤師としてのアイデンティティを確立しよう!」と訴えて参りました。そしてこれからも訴え続けて参ります。どこかでお目にかかり、お耳に触れるチャンスがあった折には、ぜひほんの少しお時間を拝借し、私の話を聞いていただければ幸いです。そしてご自身のできる小さな一歩を踏み出していただければ、これに勝る喜びはありません。

 さて、服薬ケアの理念はこのページに掲げておりますとおり、これからも変わらず根底に置くものではありますが、10年目の現在から20年目へ向けての次の10年間を見据えて、服薬ケアが何をどのように成し遂げようと目指しているのか、その方向性をここで少し整理してみたいと思います。

 以上、いくつか挙げてみましたが、この服薬ケア研究所と、服薬ケアを学ぶ多くの薬剤師の仲間たちとで知恵を絞り、日本の、そして世界の薬剤師に向けて、いえ、世界の医療界に向けて、一つの価値観を打ち出して行きたいと考えています。

 ここで掲げたこれから目指して行きたい方向性を具現化するために、具体的に何をどのように実現していくのかは、折に触れメールマガジンで明らかにしていきたいと思います。(無料メールマガジンにぜひご登録下さい!→メルマガ登録はこちらから

 そして上記に挙げたことすべてに関わることでもあるのですが、最近講演のたびに必ず次のようなお話をするようにしています。それは、医療に従事する専門職の一人として、出会う患者さんの心を明るく照らすことができる医療者となって行きましょうということです。薬剤師なら薬剤師として、自分の専門分野を極めていくという方向性は変わらないのですが、あなたが日々接する多くの患者さんが、あなたと出会い、あなたとお話することによって、ほんの少しでも心を明るくし、希望を感じ、前向きな思いを持つことができたなら、とてもすばらしいことだと私は思うのです。ぜひそんな思いをあなたの心の中に宿して、日々の仕事に向かって欲しいなと思うのです。

 何も特別なことをしなければいけないということではないと思います。そのために特別な何かを学ばなければならないといういことでもないはずです。薬剤師であるならば、薬剤師として優れ、薬剤師として信頼に足ることがまず第一です。ただ、それだけでよしとせず、あなた自身が常に前向きの思いをもち、希望を語り、あなたと出合った患者さんの心にポッと灯をともすことができるような、そんなあなたであって欲しいのです。

 古来より「病は気から」と言われます。私たちは薬剤師ではありますが、患者さんの心に明るい灯をともすことができたなら、きっと薬物治療は奏効し、患者さんの服薬行動の継続も後押しできると、私は信じています。その結果、きっと病もいい方向へ向かうと思うのです。そんな薬剤師が日本全国にあふれることを、私は願っているのです。

 そんな思いを胸に、これからも服薬ケアを語り続けて参ります。どうぞよろしくお願いいたします。

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所長からのご挨拶(2004.6)

 服薬ケアとは、数年前より私が提唱し続けている、薬剤師の医療をまとめたケア理論です。その特徴は、しっかりとした理論に基づいた薬剤師の医療概念と、それを実践するための具体的かつ効果的な方法論が両輪として揃っていることです。

 一昨年、これまでセミナーや講演などで服薬ケアを学んでくださった全国の薬剤師の方たちが集まって、「もっと服薬ケアを学び、そして実践して行きたい」ということで、「服薬ケア研究会」を設立してくださいました。その研究会も、会員数が100名を越え、このたび日本薬剤師研修センターの研修認定団体として認められました。これもひとえに、服薬ケアを熱心に学び、それぞれの職場で出会う患者さんに対して、悩み、苦労しながら実践を続けてくださった、多くの仲間たちのおかげです。心から感謝いたします。

 これからは勉強会のおりに、研修認定シールをお渡しすることができるようになります。より多くの薬剤師の皆さんに、服薬ケアに触れていただいて、そしてより多くの患者さんのQOL向上のために貢献できればと考えております。

 近年、いわゆる「インテリジェントフィー」と呼ばれる、かかりつけ薬剤師としての関与を評価する調剤報酬が増えてまいりました。それに伴い、個別指導などにおいても、その指導の質が算定に値するかどうかについて、様々なやり取りが行われているようです。

 基本的に服薬ケアに則ったケアを実践してくだされば、すべてのインテリジェントフィーは問題なく算定できると私は考えておりますが、現実問題としては、それぞれの現場において悩みの種となっていることは間違いないでしょう。ケアは点数を取るためにするのではありませんが、しかし、しっかり国民の役に立ち、そして胸を張って点数を算定していただけるように、私も微力ながらお手伝いさせていただきたいと考えております。

 これからも一人でも多くの方に「服薬ケア」に触れていただき、「服薬ケアステップ」や「頭の中をPOSにする」ことなどの実践的方法論をとおして、ケアの質を向上させ、患者さんに薬剤師の関与を喜んでいただけるように願っております。

 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


所長からの御挨拶(2002.2)

 服薬ケアを語り続けてはやくも数年が過ぎたことになります。

 日本全国を飛び回りながら、縁ある方々に薬剤師の医療を熱く語ってまいりました。最近少しづつではありますが、確かな手応えが感じられるようになって来ました。

 さらに大きなうねりとなって、日本の医療界に「薬剤師が担う医療」というものをしっかりと定着させるために、これからも頑張っていきたいと思っております。

 薬剤師が、そして薬局が、本当の意味で“質”で選ばれるようになる時代は、もうすぐそこまで来ています。国民の目から見て「こんな薬剤師なら私の薬を見て欲しい」と誰もが思うような薬剤師が、全国各地に増えてくれることを心から願っています。

 今年は「服薬ケア研究会」を正式に発足させ、もっともっと服薬ケアの考え方に触れてくださる薬剤師の方、医療関係者の方を増やしていきたいと思います。

 そして薬局のレベルアップのお手伝いにおいては、「本当に国民から信頼されている薬局が選ばれる薬局である」ということを実証していきたいと思います。

 一人でも多くの「服薬ケア」に賛同してくださる方にお会いできることを日々祈りつつ、これからも全力を尽くしてまいります。

 どうぞよろしくお願いいたします。


所長からの御挨拶(1999.11.20)

 この服薬ケア研究所を開設して早くも3年余りの歳月が流れました。

 その間にいろいろなことがありましたが、このホームページを立ち上げた頃と今と比べてみても、薬剤師の世界の発展のために少しでも力になりたいという念いは、全く変わっておりません。

 その念いが募り、本年4月、前の会社を退職した後、結局有限会社服薬ケア研究所を立ち上げることになりました。今後はこのホームページからの情報発信だけではなく、ご依頼があれば実際に現場へ伺って、直接アドバイスさせていただくことが出来るようになりました。

 医薬分業が形式的には進んできてはおりますが、その実、本当の意味での分業というものは、まだこの日本に育っているとは言い難いと思います。

 常々申し上げていることですが、私は本当の意味での医薬分業は一つの文化であると考えています。医薬分業という文化がこの日本に根付いたとき、薬剤師が真の意味で広く国民から信頼され、期待される世の中になれるのだと信じています。

 まだまだ道は遠いと言わざるを得ません。しかし、この道に飛び込んだからには、出来るところまでがんばってみたいと思っています。そして、アメリカやカナダのように、薬剤師が最も信頼される職業と言われる日が来るまで、努力を続けていきたいと思っています。

 この念いがどなたかの心に届くことを願いながら・・・


所長からの御挨拶(1997)

 本日は服薬ケア研究所へようこそおいでくださいました。私は当「服薬ケア研究所」の所長を勤めさせていただいております、岡村祐聡でございます。

 私が、「服薬ケア」という言葉を使い始めたのは、もう3年あまり前のことになります。最初は、服薬指導という言葉を使いたくなかったために、考え出したものでした。やがて、POSの実践を工夫しながらいろいろと考えていくうちに、だんだん概念としてまとまってきました。すると、いつも口を酸っぱくして言っていた、これから目指していきたい医療のあり方を一言で言い表せる、非常に便利な言葉だということに気がつきました。

 そして定義を決め、いろいろな状況での「服薬ケア」を考えていくと、ますますこの言葉が、自分の中でも大きなものへと育って来ました。

 昨年、1996年より、学会発表でもこの「服薬ケア」を使い始めるようになりました。

 言葉にこだわるつもりはありません。しかし、「薬剤師ってこんなものだ。」という先入観を(良くも悪くも)持っている自分の部下に対して、新しい医療像を説いていくときに、新しい言葉でもって、その意味を説明した方が伝わりやすいこともまた事実なのです。

 もちろん、こんな言葉をわざわざ使わなくっても、すばらしい医療を実践していらっしゃる諸先輩、頼もしき同輩、後輩たちがたくさんいることは知っています。しかし、まだしばらく私はこの「服薬ケア」を言い続けるつもりです。きっと、薬剤師の世界の発展に役立つと信じつつ…・

岡村祐聡(Masatoshi Okamura)

《ご案内》

所長からの御挨拶
所長より挨拶がございます。どうぞよろしくお願いいたします。
理念
服薬ケア研究所の運営理念でもあり、私自身の医療人としての理念でもあります。
私の略歴
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私がこれまでに読んだ本の中から、感銘を受けた本、考えさせられた本を紹介します。
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理念


略歴

昭和60年明治薬科大学薬学部薬剤学科(田無校:当時)を卒業
臨床検査会社、調剤薬局を経て、平成11年6月有限会社服薬ケア研究所を設立。
都内調剤薬局在籍中から、日本病院薬剤師会関東ブロック学術大会などに積極的に学会発表。現在は薬剤師のケアの概念を再構築した、「服薬ケア」理論を研究会や学会などで提唱し続けている。「服薬ケアセミナー」などにおける薬剤師の実践教育や、薬局のレベルアップのための指導、コンサルティングなどに活躍中。
主に薬局薬剤師を対象とした人材育成(薬剤師教育)のプロ。
令和3年(2021年)一般社団法人服薬ケア医療学会設立に伴い、理事長に就任。

所属など:
服薬ケア医療学会理事長
日本薬剤師会会員
元茨城県薬剤師会研修委員
つくば薬剤師会監事

主な著書:
ホンモノの薬歴の書き方金芳堂
患者応対技術と服薬ケアコミュニケーション(診断と治療社)
SOAPパーフェクト・トレーニングPart2(診断と治療社)
SOAPパーフェクト・トレーニング(診断と治療社)
今度こそモノにする薬剤師のPOS(エルゼビア・ジャパン)
患者応対技術の実践法(診断と治療社)
薬局薬剤師の患者応対(エルゼビア・ジャパン)
薬局薬剤師のPOS(エルゼビア・ジャパン;共著)
SOAPで薬歴を書こう!
新POSファーストガイド
SOAP遊びをやってみよう!
調剤過誤防止のために
薬剤師って何する人?
服薬ケアの基礎(以上服薬ケア研究所)、など

その他の執筆:
・m3.comにて「薬歴ビフォーアフター」連載中
・薬学ゼミナール「YAKUZEMI+」にて「プロブレムの見つけ方」連載中
・アルフレッサニュースにて「服薬ケアで目指すワンランク上の薬局づくり」連載中
・アストラゼネカ社webサイトにて、「ケースで学ぶ薬剤師のコミュニケーションスキル」の第1回、第2回、第4回、第5回監修。薬剤師向けのコーナーにあります。
・アストラゼネカ社webサイトにて、 「ポイント解説 薬局薬剤師の患者応対」執筆。患者指導→お役立ち書籍→から入りください。
・webサイト「e-medicine」にて「e-薬剤師セミナー」のコンテンツ「薬歴は宝物」連載。
・「薬立つ話」No.31の特集記事「薬局をマネジメントする」のうち2.人事管理システムと3.薬局運営システムを執筆。
・平成12年9月から12月まで、日経DI誌に「薬局経営セミナー」を連載。
・webサイト「medks.com」にて、「心に効くことば」を連載。

 

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